12/7-12/11▷Chikao & Chieko Collaboration|切り絵アート展

12月7日(水)~12月11日(日)
12:00~20:00 最終日は18:00まで

この作品はChikaoとChiekoの、親子の対話である

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パフィン(流氷)|2016
古代ローマの夢のあと|2015

 

  障害を抱えるChikaoとその母Chiekoが共同制作する切り絵アート展を開催します。Chikaoは手先が器用で、ハサミ切りが大好き。切った紙を貼るのもマジックで自由に描くことも得意です。母Chiekoとふたりで、なにかのものがたりを思い浮かべながら制作に熱中するかけがえのない時間。そのすべてが作品からあふれでてきます。ChikaoとChiekoの14年に及ぶ、そうしてこれからも続く親子の対話を、ぜひご覧ください。

展覧会によせて
  次男のChikaoは、知的も伴う自閉症です。5歳くらいまで形あるものは描けなくて、言葉もほとんどありませんでした。しかし、ある日突然、床にクレヨンでわけのわからないものを描きだしたので、そのころ次男が興味をもっていた恐竜の絵を私が新聞の折り込み広告の裏にマジックで描いて切り取ってみたら、とても喜んでくれました。常にずっと落ち着きがない子でテレビもじっとして見ていられないという生活だったので、自分で好きなものを描いて切って遊ぶことに集中できたのは、私たち親子にとって救いでした。学校の先生からも褒めていただきました。
  けれども、幸い大きなこだわりはない子だったのですが、学業にだんだん追いついていけなくなりました。そんなとき、友人からの勧めもあって、親子ふたりで切り絵の作品を作りを始めました。中学2年生の夏休みでした。
  作品づくりをはじめて3年ぐらいまでは、ゼロからの試行錯誤で不安もありました。自閉症の次男の力をどれだけ生かせるかという思いもありました。次男は、手先が器用で、ハサミ切りが大好き。マジックで自由に描くことが得意でした。細かい作業も難なくこなします。
  そうして、かれこれ14年、ショートステイとデイサービスを利用しながら、家にいるときはふたりで制作する、というライフスタイルを続けてきました。最近は、ふたりともいろいろな面で余裕ができ、それが作品にも反映されているかもしれません。
(山田千依子)