6/9-6/18, 6/23-7/2▷特別展|機械じかけのコウノトリはゲノムの海を渡る

Part.1▷2023年6月9日(金)~6月18日(日)
12:00~19:00 日曜17:00まで 月・火休廊
阿部智子|現代美術家
宇佐美織絵|現代美術家
コムロヨウスケ|現代美術家

Part.2▷2023年6月23日(金)~7月2日(日)
12:00~19:00 日曜17:00まで 月・火休廊
坂間真実|現代美術家・映像作家
白谷琢磨|彫刻家
藤田卓実|現代美術家

協力
岩崎秀雄|早稲田大学理工学術院教授、生命美学プラットフォームmetaPhorest主宰 
小野寺雅史|国立研究開発法人国立成育医療研究センター遺伝子細胞治療推進センター長
新井田厚司|東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センターゲノム医科学分野講師
渡辺正峰|東京大学大学院工学系研究科准教授

人間の未来の誕生を考えるMOTHERシリーズ第3弾
「ゲノム編集」という最先端テクノロジーがもたらす私たちの未来

gallery fuでは、6月9日(金)から6月18日(日)までをパート1とし、6月23日(金)から7月2日(日)までをパート2とする特別展「人間の未来の誕生を考えるMOTHERシリーズ第3弾|機械じかけのコウノトリはゲノムの海を渡る」を開催いたします。
2020年から講師の方々をお招きし、「ゲノム編集」をさまざまな角度から考えてきた「MOTHER」シリーズ、2021年4月開催「MOTHER|私たちはどこから来たのですか? 私たちは誰ですか? 私達はどこに行くの?」、2022年5月から6月開催「MOTHER|機械じかけのコウノトリ」に続く3回目の展覧会です。
「ゲノム編集」とは、生物が持つDNA上の特定の塩基配列を狙って変化させる技術であり、食糧問題の解決策としての農業や水産業への応用、遺伝子が要因となる疾患の治療など、さらなる発展が期待されているテクノロジーです。そのなかで私たちは、人間の受精卵へ応用することにより親が望む理想の子どもを誕生させることができるとされるデザイナーベビーに着目し、そこから未来の人間の誕生へと想像力を繋げました。
人間は未知のものに対して〝危険だ〟というレッテルを貼り、遠ざけてしまう傾向が強いですが、まず〝知ること〟が大切と考え「ゲノム編集」という技術にアートの視点から3年間取り組んできました。科学という論理的な世界に、想像力を働かせ穏やかに思考を巡らせることができるアートの力を加えることで、ご来場のみなさんと一緒に「未来の人間の誕生」を考えていきたいと思います。
gallery fu 鈴木智惠


阿部智子/ABE Tomoko
遺伝子を切断するゲノム編集と似た手段を、日本人が知らずに利用した文化があった。江戸の変化朝顔である。人が創作欲求を強く持つことを実感する。金銭欲、名誉欲、競争心が現れる。しかしその風潮を悼む心も垣間見える。夏に咲く朝顔を透かして覗く時、遺伝子の変異の過去と未来が交互に迫ってくる。
2020年 東京造形大学大学院造形研究科造形専攻博士後期課程修了,博士取得
主な活動
2022年 個展「月が綺麗ですか」ギャラリーなつか/東京・京橋
2022年「MOTHER 機械じかけのコウノトリ」gallery fu/神奈川・横浜石川町
2021年「KOGANECHO BAZAAR 2021-サイドバイサイドの作り方」神奈川・横浜日ノ出町〜⻩金町周辺
2021年「MOTHER 私たちはどこからどこから来たのですか? 私たちは誰ですか? 私達はどこに行くの?」gallery fu/神奈川・横浜石川町
2020年「KOGANECHO BAZAAR 2020-アーティストとコミュニティ」神奈川・横浜日ノ出町~⻩金町周辺
2019年 個展「What’s floating?」ギャラリーなつか/東京・京橋


宇佐美織絵/USAMI Orie
2083年、自分の子供の容姿・知性・運動神経をカスタムできる時代となり、日本の子供はデザイナーベビー2世が6割を占めた。科学の発展に畏れと慣れが混在する時代に、人々はどのように日常生活を生きているのかを想像する。
2022年 東京藝術大学大学院デザイン科視覚伝達研究室修了
主な活動
2022年「東京藝術大学修了制作展」大学美術館・大学構内/東京・上野
2022年「Art Exhibition “投票紙幣” by Orie Usami」アートホテルBnA_WALL/東京・日本橋
2022年「gift from….to….」gallery fu/神奈川・横浜石川町
2020年「東京藝術大学卒業制作展」東京都美術館・大学構内/東京・上野
受賞歴
2021年「東京藝術大学河北賞奨学金」授与 
2020年「JAGDA国際学生ポスターアワード2020」入選


コムロヨウスケ/KOMURO Yosuke
ゲノムが編集できるものになったと過程して、操作できる「身体」と、操作できない「自然」の関係性から現れる「自我(私)」を、素材が醸し出すビジュアル的な比喩を用いて表現する。
2004年 The Art Insutitute of Philadelphia グラフィックデザイン学科卒業
主な活動
2022年「中尾昌吾&小室洋介展 -引き算の美-」ギャラリーHafu/新潟
2022年「MOTHER|機械じかけのコウノトリ」gallery fu/神奈川・横浜石川町
2021年「TAGBOAT ART FAIR」東京ポートシティ竹芝/東京
2021年「アート解放区 EATS 日本橋」THE E.A.S.T.日本橋富沢町/東京
2021年「MOTHER|私たちはどこからどこから来たのですか? 私たちは誰ですか? 私達はどこに行くの?」gallery fu/神奈川・横浜石川町

坂間真実/SAKAMA Mami
まだ医学や科学が発達していない時代、出産は母子ともに命の危機にさらされていた。母親が生まれたばかりの子供の命を守るために、産着の背中に縫い込んだ魔除けのしるしである「背守り」。本展覧会では、母親の祈りの象徴である「背守り」から着想を得、科学と祈りの形を表現する。
2007年 東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了
主な活動
2023年「gallery fu開廊10周年記念展|LOVE+art+PEACE」gallery fu/神奈川・横浜石川町
2022年「MOTHER 機械じかけのコウノトリ」gallery fu/神奈川・横浜石川町
2021年 個展「ビデオ・レター」gallery fu/横浜
2021年「MOTHER|私たちはどこからどこから来たのですか? 私たちは誰ですか? 私達はどこに行くの?」gallery fu/神奈川・横浜石川町
2020 年「STILL LIFE/印象、寝室」スパイラルホール/東京・青山
受賞歴
2013年 第87回「装苑賞」入選
2012年 第15回「岡本太郎現代芸術賞」特別賞


白谷琢磨/SHIRATANI Takuma
身近なテーマを様々な視点から観察し、素材と形の差異を感じた時に生まれる思考、またその背景にある事柄を用いての作品化を試みる。
親や社会が人間をコントロールしていくことは、結果においては現在でも行われていること。太古から受け継がれてきた生命の根源に、もしさらに別の手段による親を含む他人の意思が働いたらどうなるのか? 本来あるべき姿の自分とは存在するのか?
2021年 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了
主な活動
2023年「gallery fu開廊10周年記念展|LOVE+art+PEACE」gallery fu/神奈川・横浜石川町
2022年「MOTHER 機械じかけのコウノトリ」gallery fu/神奈川・横浜石川町
2021年「gift from….to….」gallery fu/神奈川・横浜石川町
2021年「真夏の夜の夢」galleryTK2/東京・日本橋
2021年「3-Dimensional arts」松坂屋上野店/東京・上野
受賞歴
2019年「アート・ミーツ・アーキテクチャー・コンペティション2019(AAC20199」最優秀賞


藤田卓実/FUJITA Takumi
ゲノム編集技術が一般化した近未来の社会における、架空の書店の陳列風景を制作する。新刊書の陳列を見れば世相が反映されている。また、過去の書籍が時代の状況により再び注目され陳列されることもある。ゲノム編集という技術が人々に何を考えさせうるのかを想像し、本の背表紙の並びから仮想の世相をつくる
2020年 多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業
主な活動
2022年「MOTHER 機械じかけのコウノトリ」gallery fu/神奈川・横浜石川町
2021年「MOTHER|私たちはどこからどこから来たのですか? 私たちは誰ですか? 私達はどこに行くの?」gallery fu/神奈川・横浜石川町
2019 年 個展「正しすぎた振る舞い」gallery & bar 陳陳/東京