3/5-3/14▷特別展|春よ! 東日本大震災から10年。

202135日(金)~314日(日)12001900 日曜日1700まで 月曜日休廊

あの日から10年、5人の美術作家の現在地。

東日本大震災から10年。その間、縁あってgallery fuでの展覧会に参加してくれた福島県出身の5人の美術作家、青木飴色、石山あゆみ、齋藤杏奈、田代聖晃、渡邉里絵香。gallery fuでは、35日(金)から314日(日)まで、あの日、日本中が深い喪失感に襲われたなかで、それでも自らの道を歩み続けることを諦めなかった彼らの「現在」を展示します。

作品を生み出すことで自ら築いた壁を打ち壊し、しかし、そうすることでまた新たに築き上げてしまう壁へと挑む美術作家の作品に、私たちは何を見て、何を感じとるのでしょうか。美術作品は、乗り越えられない壁はない、と語りかけてくるのでしょうか。


青木飴色/AOKIameiro
出身地|福島県南相馬市
2019年 東京藝術大学大学院美術研究科工芸専攻修士課程修了
絵や詩、ガラスなどで不思議な物語のような作品をつくっています。近頃の興味は古い時代の美術のあり方です。たとえば古墳に入れられたガラス玉や、祈る対象の像などです。時を経ながらテーマは変わっていきますが、最近は祈るということをテーマに考えながら制作しています。
website→ 青木飴色|Aoki ameiroh
Twitter→ @aoki_ameiro
Instagram→
aoki_ameiro
Facebook→ 青木飴色
blog→ 青木飴色日記


石山あゆみ/ISHIYAMAayumi
出身地|福島県会津若松市
2017年 東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻油画修了
私の絵にとって⼤切なテーマは、⼈が抱える複雑性や葛藤を切り捨てないこと、そしてその向こう側に結局は希望を⾒出したいと思う⼼だ。ひとつのものごとの中に、ひとつではない感情や答えが共にあったり、ときに⽚⽅が選ばれたり、選ばれた後ももう⽚⽅が消えないでいたりする。そのようなコンプレックス(複雑性や葛藤)は⽣きるなかに存在し続ける。そのことを私は絵のなかでも⼤切にしたいと思っている。
偶然に⽣まれた命は、⾃分の意思とは関係なく社会のなかで役割を持ち、存在が形になる。そのことを受け⼊れ、社会のなかでよりよい⾃分の在り⽅を探ることが「⽣きること」だ。⼀⽅で、そのことを受け⼊れられなかったり耐えられない、弱さ(存在への疑問、未熟さ、後悔、優しさや幼さに潜り込みたいなど)も消えずにいる。その両⽅を切り捨てず⾒つめていくこと、そしてその葛藤の間、⽇々の営みのなかに希望を求める⼼を⼤切にしたい。
website→ ayumi ishiyama


齋藤杏奈/SAITOanna
出身地|福島県福島市
2014年 女子美術大学大学院美術研究科修士課程美術専攻洋画修了
古代から中世における国内外のあらゆる図像や物語を引用し、その中の文化圏を越えた共通イメージを視覚化することで、人類にとっての原風景を探ること。気になったモティーフをコラージュし、現代社会で生きる自分の視点を織り交ぜ「だれもがどこかで見たことがあるような」既視感やノスタルジアを表現することに努めています。
Twitter→ annasaito
Instagram→ annasaito13


田代聖晃/TASHIROkiyoaki
出身地|福島県会津若松市
2017年 東京藝術大学大学院美術研究科工芸専攻修士課程修了
現代社会は人工物で溢れてきた。いずれ人の手の加わらないものはこの世から無くなるのだろうか。
決して否定しているわけではない。
私はこの大量生産/大量消費の時代の先に何が生まれるのか、子供の成長を見守るように見据えていこうと思う。
私の作品ももちろん人工物である。スタイロフォームとボールチェーンが基礎となり、アクリル顔料と自然染料の混合塗装が施されている。その人工物がオーロラのように溶け出し、自然に帰化し新しい生命を生みだしていくような情景を、生花やドライフラワーなどの自然物も用いて表現している。
普段からボールチェーンでの技法は自分のスタイルとしている。小さな粒の集合体はこの世の構成要素である素粒子や原子を表わし、いく層にも重なる皮膜からたまにその輝きを放つ。劣化により塗膜が剥がれるに連れ輝きが増していく。これは時間による劣化ではなく、物質の起源への帰途と捉え、作品全ての基底となるコンセプトとしている。
Instagram→ kiyoakitashiroartjewelry


渡邉里絵香/WATANABErieka
出身地|福島県福島市
2010年 東北芸術工科大学美術学部洋画コース卒業
観賞者が経験したことがないはずなのに既視感を覚えたり懐かしさを感じたりする普遍的な感情を起こさせる絵を描きたいと思っています。
blog→ レタスの気持ちはわからない

 


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