6/11-6/22▷阿部智子展|花ーめぐるいのち とらわれぬ光

2025611日(水)~622日(日)
12:00~19:00 日曜は17:00まで 月・火休廊

万物が絶えず生まれ、時を超えて受け継がれ永遠に変わり続けていく様を
ただただ美しく咲いて散る花に重ねる。

gallery fuでは2025年6月11日(水)から6月22日(日)まで「阿部智子展|花ーめぐるいのち とらわれぬ光」を開催いたします。
阿部智子は、2020年、東京造形大学大学院造形研究科造形専攻博士後期課程修了、博士号を取得します。在学中「中空」という概念に至り「絵画は異なった世界との境界(中空)に出現し、伝達や交換を繰り返すもの」とします。この考え方は、その後の彼女の制作テーマとなっていきます。
本展覧会では、万物の生命の象徴として“花”を用います。阿部は、花は自らの形に囚われず自由だと考えます。その花は一生を終えてもまた次の世代へと形を変え受け継がれていきます。丁寧に染め重ね、また抜染を繰り返した白い布から浮かび上がる花の連なり、そのひとひらひとひらには彼女の生命を愛おしむ気持ちや悼む心が強く表されています。美しく咲いた花もいつかは朽ち果て、しんしんと降りつもる雪のように地面に折り重なって土に還っていくのでしょう。宇宙に働く自然の摂理を丁寧にひもとき、生命の根源に迫ろうとするこれらの作品は生命への讃歌と言えるかもしれません。そこには、ものごとをしっかりと見つめ制作へと進める彼女の真摯な態度が感じられます。
「花ーめぐるいのち とらわれぬ光」、ぜひご期待ください。
gallery fu 代表 鈴木智惠

展覧会ステートメント/阿部智子
花は頭上に 足元に 咲きほこり散り
降り積もる

花は自らの形にとらわれない 
変化し その生命を巡らせる

身体という形に
歪められ矯めされるとき
身体は時折牢獄となる
性別 国籍 体重 年齢…
檻の中に囚われるように


一方 他と違う形で咲くことがあっても
花は自らを咎めることをしない
ただ美しく咲いて散る

咲き誇り散り あるいは誰かの中へ入り
再び命を巡らせる 
とらわれぬ光のように

何億年も繰り返された
花の神話
ヴィシュヌ神の臍から生えた蓮の花は宇宙の根源をおもわせる
四季を通して循環する花は あらゆる生命の象徴でもある

花は咲きほこり 散り
眠る誰かの上に降り積もる

ふたたび巡りあい
ふたたび形を変えて
咲こう
自由に 花のように

阿部智子/ABE Tomoko
宮崎県生まれ、鳥取県、東京都育ち
2020年 東京造形大学大学院造形研究科造形専攻博士後期課程修了 博士号取得
2020年〜2023年 黄金町アーティスト イン レジデンス参加
2023年〜2025年 横浜美術大学加藤良次テキスタイル研究室研究生として2年研鑽
個展
2022年「月が綺麗ですか」ギャラリーなつか/東京・京橋
2019年「what’s floating?」ギャラリーなつか/東京・京橋
2017年「中空のとまり」ギャラリーなつか/東京・京橋
グループ展
2024年 特別展「WHITEOUT(ホワイトアウト)」gallery fu/神奈川・横浜石川町
2023年 特別展「mother 機械じかけのコウノトリはゲノムの海を渡る」gallery fu/神奈川・横浜石川町
2022年 特別展「mother 機械じかけのコウノトリ」gallery fu/神奈川・横浜石川町
2022年「KOGANECHO BAZAAR 2022」山下アパート等/神奈川・横浜黄金町周辺
2021年「KOGANECHO BAZAAR 2021-サイドバイサイドの作り方」神奈川・横浜日ノ出町~⻩金町周辺
2018年「アートフェア東京 2018」東京国際フォーラム/東京

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