3/6-3/9▷木村健太郎 陶板展

2025年3月6日(木)~3月9日(日)
12:00~19:00 最終日は17:00まで

山梨県の山の中の自作窯で焼く、動物をモチーフとした陶板や絵皿

gallery fuでは、3月6日(木)から3月9日(日)まで「木村健太郎 陶板展」を開催します。
木村は、山梨県上野原市の山の中(標高550m)に陶芸窯を自作し、陶板や手びねりの器などを制作しています。粘土を絞り出す技法(イッチン)で輪郭を描き、その輪郭で囲った中に釉薬を流し込み、1,250℃の窯で焼いてます。また、釉薬の調合は、顔料をいっさい使わず、昔から陶器制作で使われている酸化鉄、酸化銅、酸化コバ ルト、二酸化マンガンなどの酸化金属を使い、美しい透明感のある発色にこだわっています。凹凸が感じられる作品からは、優しい手触りで温もりが伝わってきます。いずれの作品も基本的には同じ手法を用いていますが、一作品ごとに輪郭を描き制作するため、同じ絵柄であってあも、微妙に動物の表情や大きさの違いが現れてきます。
本展覧会では、壁掛け用の陶板を中心に、ぐい呑み、マグカップ、絵皿などで構成されます。動物をモチーフとしたこれらの作品は、思わず笑みが溢れてしまいそうな木村独特のユーモアや遊び心が加えられています。動物好きの木村ならではのアプローチをお楽しみください。
gallery fu 鈴木智恵

展覧会ステートメント/木村健太郎
陶のキャンバスに釉薬で絵を描く「陶板」の制作を始めて7年経ちました。その間に、美しい色を求めて、調合した釉薬は400種を超えます。素焼きした板に釉薬を置いていくワクワク感、1,250℃の窯での焼成から窯出しまでのドキドキ感、窯の中から取り出した作品と対面しての泣き笑い、今の私にとって生きてるって実感できる瞬間です。
絵の題材は、私の頭の中で作り出したイメージや遠い記憶です。作品に動物がよく出てくるのは、子供の頃たくさん描いていたからと、押し入れの奥の方を整理していた時に知りました。63年間生きてきてたくさんのことを経験して、髪も白くなってしまいましたが、案外中身は子供の頃とほとんど変わってないのではと思う、今日この頃です。
半年前ぐらいから、「風」をテーマに取り組んでいます。風自体は目で見えないから描くことができませんが、身体では感じることができます。今回「風を感じて」の三部作を出品することが出来ました。風を感じ、風を読み、これから先の風の流れをイメージしながら、みんなが夢膨らむ世の中になって欲しいと願っています。

木村健太郎/Kimura Kentaro
1961年、東京生まれ
アンデス音楽フォルクローレを日本語で歌うグループ「パパ・サラ」で鍵盤楽器を担当。
その他の主な活動に、俳優の故山谷初男氏の歌の伴奏を20年、ケーナ奏者Masahikoに楽曲提供などがある。
主な活動
1998年、37歳 アンデスの村々に伝承される音楽を聴きに、7年に渡りペルーとボリビアへの旅を繰り返す。
2006年、45歳「アンデス村祭り隊」を率いて「ザ よこはまパレード」への参加、代々木公園野外ステージで「アンデス村祭りコンサート」を主催など、以後8年間活動。
2008年、47歳 アンデスの人々のような自然に囲まれた生活に憧れ、山梨県上野原市の山奥の一軒家を借りて、東京の自宅と行ったり来たりの2拠点生活を開始。
2012年、51歳 耐火レンガを組んで陶芸窯を自作し、自分で使うための食器を、独学で焼き始める。
2018年、57歳 フィンランドの陶芸家ルート・ブリュックの作品に心動かされ、 陶板の制作を始める。
2024年、63歳  一般社団法人秋耕会主催 第49回秋耕展で奨励賞を受賞。
個展
2022年 木村健太郎作陶展(ギャルリーソレイユ/東京)
2023年 木村健太郎 作陶展ーうつわと陶板ー(ギャルリーソレイユ/東京)
2024年 木村健太郎 陶芸展(gallery fu/神奈川)
2024年 木村健太郎 作陶展ーうつわと陶板ー(ギャルリーソレイユ/東京)