12/6-12/21▷特別展|GIFT FROM….TO….

2025年12月6日(土)~12月21日(日)
12:00~19:00 日曜は17:00まで 月・火休廊

アーティストから今年最後の贈りもの

出品作家(50音順):阿部エリカ、織絵(ORIE)、構想計画所(前野智彦)、坂間真実、高橋勇吾、のえのん、林樹里、水野サイド、宮川慶子、 Liangwen chu(チョ セイブン)、Maja(マヤ)

gallery fu では、12月6日(土)から21日(日)まで「特別展|GIFT FROM….TO….」を開催いたします。
周囲の環境に支えられながらも、自らの努力によってはじめて立ち上がる力──それを私たちは「gift(贈りもの)」と呼びます。本展「GIFT FROM….TO….」は、その“gift”をさらに他者へと手渡していくという理念のもと、2017年にスタートしました。

現代美術からの贈りもの「GIFT FROM….TO….」。2025年は、11名の作家による32点の作品がギャラリーを埋め尽くします。
静かに流れる時間の中で、作品とご自身の思いを重ねながら、2025年の締めくくりのひとときをお過ごしいただければ幸いです。
※作品をご購入いただいた方には、作品のエッセンスを閉じ込めたギフトボックスをお渡しいたします。
gallery fu代表 鈴木智惠


阿部エリカ/ABE Erika
作品紹介「植物園で拾い集めた野草の形をもとに、月夜に照らされた植物のシルエットを描きました。夜の光のもとでは色よりも形が際立ち、虫喰いや陰影が装飾のように浮かび上がります。銀泥と墨の鈍い輝きから、静かに世界を照らす月の光を感じていただければ幸いです」
木々や草花に心を寄せる阿部にとって、月の光はすべての葉に分け隔てなく降り注ぐ、ささやかな祝福のように映っています。
広島県生まれ
2021年 多摩美術大学美術学部絵画学科日本画専攻卒
2025年 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻日本画研究分野修了
2024年 第30回守谷育英会奨学金奨励賞
2023年 神山財団芸術支援プログラム第10期生
主な活動
2025年「KAMIYAMA ART 11th Exhibition」渋谷ヒカリエ/東京
2025年「第73回 東京藝術大学 卒業・修了作品展」東京藝術大学美術館
2024年 日本画四人展「prism」アートスペース羅針盤/東京
2024年 東京藝術大学日本画第二研究室四人展「nuance」UNPEL GALLERY/東京
2024年 多摩美術大学卒業生・修了生四人展「重塑 – Rebuilding」UNPEL GALLERY/東京
2022年「第49回創画展」東京都美術館、京都市京セラ美術館
2021年「第44回東京五美術大学連合卒業・修了制作展」国立新美術館/東京
2018年「福知山市佐藤太清公募美術展」入選


織絵/ORIE
作品紹介「本作品は、日々の暮らしの中で感じる揺らぎや葛藤と向き合うことから始まりました。目を背けたくなる感情や、過去の傷ついた記憶も含めて“それも自分の一部”として受け入れていく。その過程を形にすることで、誰かの日常にそっと寄り添い、静かな余白や気づきを生むような“ギフト”として生まれた作品です」
暮らしの中から着想を得る織絵の作品は、優しさとユーモアに満ち、心をふっと軽くしてくれます。
神奈川県横浜市生まれ
2022年 東京藝術大学大学院デザイン専攻視覚伝達研究室 修了
主な活動
2025年「ホワイトアウトー霧の向こうにー」gallery fu/横浜
2024年「WHITEOUT」gallery fu/横浜
2023年「gift from….to….」gallery fu/横浜
2023年「mother 機械じかけのコウノトリはゲノムの海を渡る」gallery fu/横浜
2022年 「Art Exhibition “投票紙幣” by Orie Usami」アートホテルBnA_WALL/東京
2022年 「gift from….to….」gallery fu/横浜


構想計画所/Conceptual Architect(前野智彦)
作品紹介「花崗岩とその風化物をセメントや透明樹脂で歪な球体へと彫刻されたひとつの纏り。物質的な岩石の生成変化を「記憶=結晶構造」と、その「忘却=風化」として分析しつつ、人間の「意識」へと接続させる試み」
広島出身の前野は、広島の大地の多くを形づくる花崗岩を素材に、記憶が忘却や再構成を繰り返す姿を静かに浮かび上がらせています。
主な活動
2025年「Weathering Project」gallery fu/横浜
2024年「Weathering Project」gallery fu/横浜
2023年「Weathering」gallery fu/横浜
2022年「月の台座 − 島の定義から外れた岩礁の形象−」gallery fu/横浜
2021年「別名保存」gallery fu/横浜
2021年「想像力の転回」Plaza Gallery/東京
2018年「想像力の転回」GALLERY HASHIMOTO/東京


坂間真実/SAKAMA Mami
作品紹介「映像や写真から切り取られた小さな紙片を幾重にも貼り合わせ、動画の一時停止の状態のような粒子の世界を表現するコラージュを制作。作品「dancing in the dark」は、カメラオブスキュラから見た風景をテーマに制作しました。カメラオブスキュラは、その構造から「洞窟に差し込む光」と表現されることもあります。太陽の光で映し出されるぼやけた風景は、洞窟の中のわずかな灯りで過ごしていた古代人の姿を想起します」
坂間の作品は、幾重にも重ねられた紙片を通して、時間と空間を漂いながら、見る者を宇宙の果てまでも誘うかのような広がりを感じさせます。
主な活動
2025年「ディファレント京町堀アートフェア」BYTHREE/大阪
2025年「茨木映像芸術祭2024-2025」茨木市福祉文化会館オークシアター/大阪
2025年「Center line art festival Tokyo・Space Sharing Program」KOGANEI ART SPOT/東京
2025年「ホワイトアウトー霧の向こうにー」 gallery fu /横浜
2024年「Xenos#3」gallery fu/横浜


高橋勇吾/TAKAHASHI Yugo
作品紹介「私の作品は1つの形状の集合体である。特に球体の集合体を制作している。球体はとてもシンプルな形であるが、マクロの世界とミクロの世界を球体と捉えることが出来る。例えば、地球も電子も完全な球体ではないが、ある視点や認知の中で球体として認識される存在である。今を生きる私が球体を普遍的な原理や法則と認識し、このように物事を捉えるとき、無意識にバイアスがかかる。その認識の世界として球体で構築した作品である」
球体の集合を用いる高橋の作品からは、物事の成り立ちを見極めようとする真摯な視点が感じられます。
2002年 宮城県生まれ 神奈川県育ち
2025年 多摩美術大学彫刻学科在籍
主な活動
2025年「サイレントノイズ」多摩美術大学/東京
2024年「場違いな人工物」BankART KAIKO/横


のえのん/NOENON
作品紹介「彫刻を拡張する素材として『音』を使用し、音を拡張する素材として『彫刻』を使用し作品を制作している」
SNSなどを通じてさまざまなクリエイティブ活動を展開するのえのんは、『彫刻』と『音楽』に着目します。針を落として音を出すレコードは、盤を削りながら音を奏でると考えると、彫刻との親和性が感じられます。
多摩美術大学彫刻学科在籍
主な個展

2025年「Made in」gallery fu/横浜)
2023年「ミクロ微粒子のドーナツ」gallery fu/横浜
グループ展
2025年「EXPLOSION & EXPANSION 爆発と拡張」多摩美術大学/BLUE CUBE)
2025年「IZUMIWAKU PROJECT から MMIX PROJECTへ」Space Zero. こくみん共済 coop
2025年「第一回レジデンス成果展」NAAARU gallery/宮城
キュレーション
2025年「湯在ーyuzaiー」箱根湯本ホテル /神奈川


林樹里/HAYASHI Julie
作品紹介「静寂に耳を澄ませ、風や光、その声を聴く。 画材が生む偶然と自身の意図のあいだを行き来しながら、自然と対話するように描いています。 山野に咲く草花の小さくも凛とした姿から、自然がささやく声を感じていただければ幸いです」
林の作品に用いられる箔は、外からの光や鑑賞者の動きに呼応し、まるで自然とデュエットするかのように輝きを変えます。
野に咲く花々と交わす静かな対話が、作品全体に息づいています。
1989年 大阪府生まれ
東京藝術大学大学院 美術研究科文化財保存学専攻
保存修復研究領域(日本画)博士課程 取得
主な個展

2025年「Rolf Benz」 DESIGNART TOKYO2025
2025年 建仁寺塔頭・霊源院 京都
2025年 Kobe Calling 2025  神戸
2024年「noise in the shadow」Fitzrovia gallery/ロンドン
2023年「bruit dans l’ombres」Galerie Du Forez/パリ
2023年「Art selection 林樹里 展」日本橋三越


水野サイド/Mizuno SIDE
作品紹介「額縁に包まれたレイヤーがモチーフを浮かび上がらせる本作は、過ぎ去った感情や記憶に残る“ぬくもり”をとらえる試みです。額縁は境界であり、記憶を受け止める器。影や痕跡からその関係を静かにたどります」
多層構造から生まれる微かな光や影が、どこか懐かしい安らぎを思い出させてくれます。
2022年 東京藝術大学美術学部先端芸術表現科 卒業


宮川慶子/MIYAGAWA Keiko
作品紹介「ヒトおよび動物たちの生命のありかたについての思いや、小さくか弱い存在への共鳴や共感を多彩な手法で表現する。平面、立体、インスタレーション、詩作など様々なメディアを使って制作を行う」
お互いを見つめ、手を取り合う姿は、ふとした寂しささえ運び去ってくれるかのような、微笑ましい光景を感じさせます。
1991年 神奈川県横浜生まれ。現在イギリス・ロンドン在住。

2014年 東京造形大学 造形学部 美術学科 絵画専攻 概念領域 卒業
2016年 東京造形大学大学院 造形研究科 美術研究領域 修了
主な活動
2025年「樹」Masumi Sasaki Gallery/東京都
2024年「IMAGE THE LAND WHILE UNDERWATER 」YIRI ARTS/台湾
2024年「みんなと共にⅡ」Bar Magpie/東京都
2023年「みんなと共に」888パールブックショップ&ギャラリー/東京都
2023年「みんなの日常」gallery fu/神奈川県
賞歴
2016年「MONSTER Exhibition 2016」最優秀賞
2014年 奈良美智氏が選ぶ若手作家選抜「プロジェクトPHASE2014」青森県立美術館
収蔵
平塚市美術館


Liangwen chu/チョ セイブン
作品紹介「白い馬に姿を変えて、あなたのそばにいよう。
いつまでも、ここにいるよ」
作品は、Liangwenにとって自分の分身であり、お守りのような存在です。大切な人への想いを、Liangwenは言葉ではなく、いつも作品に託して伝えています。
1996年 中国寧波市生まれ
2022年 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程絵画科油画専攻修了
主な活動
2025年「ARTISTSʻ FAIR KYOTO」京都国立博物館/京都
2024年「半空 Dragon Soul」ヨロコビ to gallery/東京
2024年「神はここに潜んでいる」大丸札幌店/北海道
2023年「See your breath」下北沢アーツ/東京
2022年「NOON」(Gallery Blue 3143/東京
2022年「Rotation」(GALLERY b. TOKYO/東京
2022年「側の唄」gallery fu/横浜
2022年「a ままま」Changting Gallery/東京
2021年「There is another me」Gallery 美の舎/東京


Maja/マヤ
作品紹介「フラミンゴが持つ“王のような佇まい”に惹かれ、その周りのモチーフにロイヤルコペンハーゲンの意匠を重ねました」
Majaはロイヤルコペンハーゲンの絵付けに見られる端正さと、フラミンゴの荘厳な姿を対比させ、日常に潜む“優雅さの象徴”として提示しています。
デンマーク・コペンハーゲン生まれ
2014年 コペンハーゲンビジネススクール 修了
主な活動
2024年「gift from….to….」gallery fu/横浜
2024年「20 Months」Frederick Harris Gallery at Tokyo American Club/東京
2024年「Upcycled art」Common kant/東京
2024年「Underneath」gallery fu/横浜
2023年「Japandy Universe」BETA 東京ギャラリー/東京
2022年「Golden Moments」Gallery Kvaser/コペンハーゲン
2021年「Development」ポートランド・タワーズ/コペンハーゲン